新潟市潟のデジタル博物館

潟を学ぶ

新潟市の鳥「ハクチョウ」

ハクチョウの魅力

新潟市には、コハクチョウとオオハクチョウの2種類が渡ってきます。コハクチョウとオオハクチョウはくちばしの黄色の形で見分けることができます。
コハクチョウはオオハクチョウより小型ですが、体長120㎝、体重は5~7kgのとても大きな鳥です。
カモやガン類とはちがい、体重が重いため、数十メートルの助走がないと飛び立つことができませんが、一度飛び立てば長距離飛行もできます。旅をするときはV字型で飛びますが、先頭は風の影響を一番受けるため、リーダーや体力のある仲間が先導します。
新潟市はコハクチョウの越冬数が日本一で、2014年には新潟市の豊かな自然環境のシンボルとして市の鳥に制定しました。

ハクチョウはどこからくるの?

コハクチョウは、10月~3月の間新潟市で生活し、春になると子育てのために、北に渡ります。コハクチョウが子育てをする場所は、シベリアなどの極北に近いところです。
秋には生まれて数か月の子どもたちを連れて約4,000kmもの距離を飛んで新潟市に戻ってきます。
夏に生まれたハクチョウの幼鳥の体は、秋には灰色で、だんだん白くなっていきます。

コハクチョウが新潟市を大好きな理由は?

①潟・川がある

ラムサール条約湿地の佐潟をはじめ、大小さまざまな潟があります。また、阿賀野川、信濃川という大きな河川も流れています。
コハクチョウは、キツネやタヌキなど敵に襲われない安全な水辺をねぐらとするため、潟・川があることで安心して休むことができます。

②田んぼがある

田んぼにある落ちモミや、稲を刈り取った後から伸びてきた二番穂、田んぼの畔に映えている植物の葉や根を食べます。
新潟市は潟の近くの田んぼが広がっているため、コハクチョウにとって大きな魅力です。
みんながエサを食べているときは、必ずだれかが首をのばして見張りをしています。

③冬になると雪が降る

コハクチョウは湿った田んぼでエサをこしとって食べるため、固い地面に落ちたモミを食べることは苦手です。冬の新潟市の田んぼはいつも湿っていて、エサをとりやすい環境が出来上がっています。
大雪で餌がとれなくなると、積雪の少ない潟へ移動しながら越冬生活をします。

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